パトモス写本

ここに紹介するこの傑出した作品において、著名な作家エルネスト・バロン氏は、素晴らしい知恵と勇気をもって、人類にとって最も重要で意義深い古代の遺産の一つを明白かつ直接的な形で説明しようとしている。それは、現在に至るまでよく理解されておらず、逆に多くの場合間違って解釈され、避けられ、さらには恐れられ、拒絶され、論争の的となってきた、ギリシャのパトモス島で使徒ヨハネが記した、謎めいた黙示録の書である。

しかしながら、ここに提示する本作品「パトモス写本」をもって、著者は叡智と内面についての知識の光の下に、使徒ヨハネのこれらの啓示の意味を極めて客観的に明らかにしている。それは、この世界的危機の時代において、途方もない重要性を有する。

それは人類の行く末についてのメッセージであり、2千年以上前に書かれたにも係らず、まさに地球全域で今起こっている現代の出来事について語っており、人々の気を紛らわせるための詭弁でも、空想的もしくは寓意的な展望でも、宗教的暗示を含む死んだ信仰でもない。それは、より超越的で、私達が理解し、役立てる術を知るべきものだ。

この素晴らしい作品の著者は、大いなる知識をもって、これらの啓示は、多くの人々が解釈し、伝えようとしたように終末のメッセージを有するのではなく、むしろ私達皆が地球で経験しているこの過酷な時において、予防や助けとなる希望であることを、冒頭の章より明らかにしている。

そうして、大変な深さをもって、数字学、心理学、社会学、科学等に基づいた人類学および歴史的視点から、著者は、現在進行中である、大いに必要とされる変化と浄化の作業を見出すよう、私達の眼を開いてくれる。また、世界的なものである集団的な黙示録(Apocalipsis)もあれば、個人的なものである人間の黙示録(Antropocalipsis)も存在すると知らせている。それゆえ、意識を目覚めさせ、よりきれいで明晰な心理を持つ必要があるのだ。

この明らかにする作品は、黙示録の7人の天使とその果たす役割の意味を詳細に説明している。また、竜と2匹の獣についても。それらは戦争や犯罪、無神論、恐怖、堕落をもって、休むことなく残忍に民衆の血を流している。それは、ちょうど多くの国々に見られ、また日増しに拡大している通りだ。

同じく著者は、黙示録の4人の騎士の意味について、実に詳細に、また叡智をもって明らかにしている。また、7人の天使の7つのラッパが持つ深遠な教えを私達に見出させてもくれる。7つの鉢と、一体となって人類に被害をもたらしている、7つの災いについても。

崇高な知性と、私達の誰もが確認し得る社会、歴史、科学的証拠に基づいて解き明かされた、大いなる謎…。

では、聖書の「ハルマゲドン」と大規模な最終戦争の意味は何か?既に知られている、ある物理的な場所に言及しているのか、それともそれを超え、人間の内面の、より身近な何かに向けたものなのか?では、「小さな巻物を持つ天使」の謎についてはどうか?また、男の子を生む「太陽をまとう女性」について天が示すしるしは、何を意味するのか?

この新しい書「パトモス写本」の光の下に、また著者エルネスト・バロン氏の努力と勇気のお陰で、これら全ての極めて超越的であり、現在までほぼ理解されていない謎を私達は理解することができ、私達の内面に役立つように、またこの全般的な混乱の困難な時代の日々の生活における実践的な指導として、識別の仕方を知ることができるだろう。