神秘のベールをあげて
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この本で、著者は非常に深いエジプトの神話についての研究を私たちに示している。これはありふれた書物ではない。ここでは、その教えを人間の重要な進化のプロセスに用いることで、神話が心理、魂、霊的成長の道具となっている。これは、自分の中に永遠の真実を実現したいと熱望する全ての志願者が通るべきイニシエーションの道である。
「エジプトの知恵は、ただ研究するためにあるのではない。それは、私たちの内面で生きるためにある。それはまさに、過去、現在、そして未来の知識である。」
著者は、オシリス、イシス、ホルスの普遍の神話、また悪の根元であるセトの神話を巧みに展開する。古代エジプトの神秘のイニシエーションの土台となったこの神話が息を吹き込まれ、読者の中で現実となる。そして、内面において、その登場人物の一人一人と出会うのだ。
本のイントロダクションに書かれた著者自身の言葉を借りるなら、こう言うことができる。 「オシリスとイシスの神秘は、時の初めより、真に普遍の知識の源であり続けてきた。」 「何千年もの間、この知識は代々伝えられ、そのようにして、真のケム、カメ(錬金術の大地)の国の神秘が理解されてきた。」
創造の神話、偉大なるエジプトの神々、大いなるオシリスの死と復活、その姉妹であり妻であるイシスの姿、セトの裏切り、イニシエーションの試練、3人の裏切り者、等の全てが生命を持ち、読者の中で現実となり、心からの自己認識と克服の熱意へとつながる。
著者は次のように言う。 「完全なる三位一体の神秘と、セトを取り消す手法を知りたいと熱望する志願者は全て、スフィンクスの様々な試練を通過しなければならなかった。」
また、この真の知恵の書には、魂の死後の過程、「シコスタシア」を欠かすことはできない。肉体を離れた魂の裁判は、著者が著す詳細な研究と心理的な投影を通して、現実となる。
丁寧に編修され、質の高いフルカラーの画像を数多く含むこの本は、テーマの深遠さと、その高度に実際的な観点とともに、この作品を、計り知れない価値のある特別なものとしている。